農水省がらみだからというわけではないのですが、前から気になっていたこと、それは、日本の農業はどうなってしまうのだろう?ということです。「新農政2007」には「自給率」の文字がありません。2005年、2006年の小泉さんの施政方針演説でも、2007年安倍さんの施政方針演説でも、「輸出」が推奨されています。松岡さんも米の輸出先として中国に期待をかけていたそうです。日本のお米を買える人たちと言ったら、富裕層でしょうね。アメリカやEUは農産物を輸出するときすごい補助金をつけて発展途上国の農家すら負けてしまうほど安い価格にしていますが、日本の方針はEUやアメリカのほうに補助金をつけてでも自国の自給率を守ろうというものではないようです。
また、安倍さんはバイオエタノールなどバイオマスの利用を加速化すると言っていますが、バイオエタノールは二酸化炭素を削減しないし、食糧の価格を引き上げるなど、難点があります。
『輸出』と『バイオマス』しか言わない農政はもう終わっているとも言われています。
農業の「体質強化」のためといって、中小農家の補助を打ち切り、大規模農業に集中することにしましたが、日本ではほとんどの農家が中小なため、廃業するところが増えるのではないかと懸念されます。ホリエモン(過去のひと?)は「農協が解体し、農地が流動化すると、すごいビジネスチャンスが生まれる」と言いました。けれども、『食』『農』は人間が生きる根源にかかわること、投機や市場にもてあそばれるべきではないと思います。
と思いつつ、前に買ってすっかり忘れていた「遺伝子組み換え企業の脅威」(緑風出版)を手にとってぱらぱらと見たところ、こんな文字が目に入りました。
神話その1 世界的飢餓は人口増加に伴う食糧不足によって基本的に引き起こされている
(略)
理論的に一人当たりの食料は、はっきりと増えた。では何が世界の飢餓を起こしているのであろうか。答えは食糧の依存である。何世紀にも渡って、産業システムは、地球の隅々の「土地を囲い込み、小作人たちを追い出し、その土地を輸出作物の栽培に充てた」のである。これらの輸出から得た利益は社会の産業発展のためには欠かせない「資本の原始的蓄積」になるのだ。(日本の場合はこの辺は違いそうですが。アメリカやオーストラリアから農産物を輸入させるため?)(略)自分の土地からひき離され、小作人たちは都市へと群れをなして行き、たちまち都市産業の中で低賃金労働を争う貧しき階級に姿を変えるのだ。土地にかろうじて残ったものたちもほとんどは新しく産業化された巨大農地で低賃金の農場労働をしながら生き延びてゆく …
「作物を育てる土地を持っていない、もしくはそれを買うお金がなければ、いくら科学技術の進歩によって食糧生産が劇的に増えたとしても飢えるのは間違いないのである」
次の章では大規模で技術集約的農場の方が食糧生産が能率的だというのも神話だと述べられています。マーティー・ストレンジの研究によると、中規模農家が一番効率的なのだそうです。従来の効率の分析は大規模農業のもたらす水と大気汚染、表土損失、侵食、農薬やホルモンの影響、小規模農家のユニークな特性を考慮に入れていません。
1989年の米国調査委員会の結果は
「よく経営されているオルタナティブ農業のほうが常に、農薬、化学肥料、抗生物質の使用が、土地の単価面積当たり、現在の農業システム(heliotrope注:化学肥料や農薬を多用する大規模農業のこと)よりも少ない。これらの投入資材の使用が少ないため、生産費用も少なくてすみ、単位面積あたりの作物収量を減少させず(反対に増加させることもある)、家畜管理システムの生産性も減少させずに環境や人体へ与える悪影響の可能性を減少させている」



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農業政策、私はあまり詳しくなかったのですが、以前、とりあえずさんのところの記事を読んで、民主党の政策はいいじゃないの!と思いました。
万全ではないのでしょうが、大規模農家や法人化を目指すよりいいと思いました。
それで、連日、それを訴えています。
http://ttokura2.exblog.jp/6248104/
前に山田正彦さんの本から得た情報で書いたことがあります。民主党には山田さんのようなかたがいらっしゃるんだな、と思いました。
有機農業に関する法律もツルネンさんの尽力で成立したのだそうですね。最近まれにしかみない良い法律。