2007年08月31日

戦争体験を語り継ぐ

 前宮良英加さんのことを多くの人に知って欲しいと語り続けている、外間さんの戦争体験のお話を、忘れないうちに。

外間さんは0歳だったので、どんな悲惨な体験をしてもご自身の記憶はないのですが、お母様からいろいろお聞きになったそうです。

 父は守備隊に招集されて戦死、母と祖父母、5歳の兄と防空壕に隠れていたところ、日本兵が来て、作戦に使うから出て行け、と追い出されました。行くところがないので墓穴に隠れたそうです。沖縄のお墓は大きいので一家が身を隠す場所はあったのですが、土葬の腐乱死体と一緒では到底長くはいられず、外に出て他の防空壕にはいりました。ところが、そこにも日本兵が来て、出て行けと言われました。軍刀をカチカチさせて威嚇するので、あわてて出たため一家離散となってしまいました。

 母は外間さんを背負って逃げ回りました。撃たれそうなときは、普通うつ伏せに伏せるところを、背中の子を守ろうと仰向けになったそうです。おおぜいの人がぞろぞろ歩いているところに、軍艦から砲弾が撃ち込まれ、たくさんの人が犠牲になりましたが、母子は九死に一生を得ました。けれども、水も食糧もなく、捕虜になるのが1日遅れたら死んでいただろうと母は言っているそうです。捕虜になったら辱めを受けて惨殺されると聞かされていたが、米兵がビスケットをまず自分が食べて見せてから外間さんの口に入れたのをみて、安心したそうです。
離れ離れになっていた上の子が病院に収容されていると知り、夜はレイプ事件が頻発していたので夜が明けるのを待って駆けつけたところ、冷たくなって埋葬されたところでした。この5歳で亡くなった兄のことを語るときには今も母は泣きじゃくる。


 最近ネットカフェ難民の若者が、戦争にでもなればこんな状況が変わるのではないか、だから戦争になればいい、などと言っているそうだけれど、実際に戦争になったらどんなことになるのか、語り継がなくてはならない、とおっしゃっていました。




 ところで、9月21日に日比谷公会堂にて、「あの戦場体験を語り継ぐ集い」というのが開催されます。いかなる政治的、宗教的立場もとらず、公的支援も受けず、ただ「戦争体験」を掘り起こす会だそうです。

午後1時から4時 入場無料


9・21に集う500人実行委員会の広報ブログ

戦場体験放映保存の会


このかたたちは、元兵士の戦場体験DVDを収録し、記念館を作ることを目標にしているそうですので、お問い合わせなさりたいかたは上記のブログに連絡先があります。
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2007年08月30日

アメリカの冤罪死刑囚

 ゆうべNHKでアメリカには百数十人以上の冤罪の死刑囚がいると報道していました。メモをとっていなかったので、ご覧になっていた方、間違っているところがあったら教えてください。

 DNA鑑定の進歩により冤罪が晴らされるようになり、2ヶ月に一度の割で、死刑囚の冤罪が明らかになっているそうです。なぜそのようなことが起きるのかというと、目撃証言の間違いが一番多く、次が自白の強要です。
 写真の一覧表を見せられて「この中に犯人がいるか?」と聞かれると、実際はそこに犯人がいなくても、一番似た人を選んでしまう心理が働くそうです。それを防ぐには1枚見せて返事を聞いてから次を見せるようにするということです。

 検察が陪審員に一部の証拠しか見せずに判断を誤らせることもあるそうです。ビデオも自供している部分だけでは前後にどういうことを言ったりしたりしているのかわからないから、取調べの全過程を録画して透明性を高めることが必要とのことでした。

 日本でも、裁判員が無実と思うような証拠は混乱するから出さないなどと言っていますし、取調べが一部録画されるようになったといっても、一番問題な代用監獄はあいかわらず密室な上に、検察の録画も一部だけなので検察に都合がよいところだけになりかねません。

 アメリカではあまりの冤罪の多さに死刑を凍結して議論しようという動きが高まっています。今百人以上が冤罪で死刑囚になっていることがわかったということは、すでに無実の罪で殺された人がかなりいる、ということではないでしょうか。これでは中国の人権がどうこうなんて非難している場合ではありませんね。

 私は亀井静香さんの講演を聞いたことがないのですが、聞いた人によると、警察出身の亀井さんはそのあたりの恐ろしさを知っているから死刑に反対していらっしゃるそうです。
タグ:死刑
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2007年08月29日

日本の司法って…

 長野智子さんのブログを久しぶりに見てびっくり。「犯行」のあった日時、「被害者」が他の人と一緒にいた事実がありながら、実刑判決が出たそうです。

長野智子ブログ




 るかさんの「言の葉工房」からの転載です。大阪では世界陸上が行われていますが(ですよね?興味がなくて…)、ホームレスの人たちが長居公園から追い出されたこと覚えていらっしゃいますか?開会日に抗議のビラまきを計画していた人が予防拘束的に逮捕されました。


(以下、転載歓迎)
-------- Original Message --------

大阪府警による弾圧を許すな!
N君を今すぐ返せ!

大阪府警によるまたしてもとんでもない弾圧が起こりました。
8月24日午後1時ごろ釜パトのメンバーであるN君のアルバイト先や別のメンバー宅ともう1ヵ所が家宅捜査され、N君は逮捕されてしまいました。

逮捕理由は「道路運送車両法違反」という耳慣れない法律ですが、要するにN君が大阪市内では使用してはならないディーゼル車を昨年中に市内で運転したということです。しかしN君はこの車両を半年以上使っていません。

驚くべきことに、このような事例で逮捕されたのは日本で始めてということです。なぜそうまでして大阪府警はN君を逮捕する必要があったのか。

それはN君が長居公園の強制排除や住民票の強制削除など日雇・野宿労働者への攻撃に対しての抵抗を先頭で闘っていたからであり、だからこそ大阪府警は世界陸上開会式前日にN君をこのような「微罪」で逮捕したのです。

これは世界陸上開会式への抗議の声を圧殺しようとする予防拘禁に他なりません。私たちはこのような大阪府警の弾圧を絶対に許しません。

知っての通り、今年の2月5日大阪市はN君ら長居公園で生活していた野宿の仲間のテントや小屋を強制撤去しました。

それは5000筆を越える強制撤去反対署名を無視し、ヤラセで「排除を求める地域の声」をつくりだし、多額の税金を投入して、野宿の仲間たちの要求や質問に何一つ答えることなく強行されたのでした。

なぜこのような暴挙を強行したのか、その理由は明らかに天皇出席の世界陸上のためです。
野宿者の強制排除と天皇制や国際的なイベントは決して無関係ではありません。

これまで天皇や皇族が出席する式典のために、そして「国威」の発揚が迫られるオリンピックなど国際的なイベントのたびに、目障りとされた野宿者はまさに「ゴミ」のように排除されてきました。

昨年のうつぼ公園の代執行であり(世界バラ会議)、2005年名古屋白川公園の代執行であり(愛知万博)、長居公園でも97年なみはや国体、2002年サッカーW杯の時にも野宿者排除の嵐が吹き荒れました。

また大阪市は日雇・野宿労働者2088名もの住民票を強制削除し、高齢日雇労働者や野宿者の失対事業である「高齢者特別就労事業」(年間約3億円)を「予算がない」という理由で削減する計画を進めています。一方で世界陸上には40億もの税金を投入しながら!

大阪市は天皇出席の世界陸上を利用して「環境美化」「公園整備」の名目で野宿の仲間を排除し、仲間の生きる条件を次々と奪おうとしています。そしてその動きに呼応するかのように警察はN君を「微罪」で逮捕し、世界陸上開会式への抗議の声を圧殺しようとしたのです。今どきこんな無茶な手法を使って!

うつぼ・大阪城公園、長居公園の強制撤去、昨年の9・27弾圧(反排除を闘う5名の仲間の逮捕。今年8月9日には全員が執行猶予で釈放)、住民票の強制削除、特別就労事業削減計画、司法・行政が一体となって貧困者の生きる条件を次々に奪おうとしているのです。

貧困者への戦争、棄民化政策とも言える状況の中で行われる世界陸上、そして今回の弾圧を私たちは絶対に許せません。

ぜひとも多くの皆様が私たちと共に抗議の声をあげていただくように心から訴えたいと思います。

野宿者排除の世界陸上弾劾!
大阪府警はN君をすぐに返せ!
弾圧粉砕!闘争勝利!

釜ヶ崎パトロールの会
kamapat@infoseek.jp 090-8380-0269(内山)

大阪府警に抗議の声を!
大阪府警察本部
〒540-8540 大阪市中央区大手前三丁目1番11号
TEL06-6943-1234
-----------
(転載終わり)

情報流通促進計画の記事を参照なさってください。

排ガス規制違反での逮捕について予防拘禁の復活と批判〜大谷明宏氏指摘

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2007年08月28日

宮良英加さんを知っていますか?

 沖縄に観光客もめったに行かない「沖縄師範健児の塔」というのがあるそうです。鉄血勤皇師範隊に動員されて亡くなった人たちを悼んで立てられた塔です。宮良さんもそこに名前を刻まれています。11年前に宮良さんを知って、その生きた跡をたどればたどるほどその人格に感銘を受け、今こそ宮良さんのことを広く知ってもらいたいと情熱を燃やしている人がいます。昨日の神奈川新聞、6月22日の東京新聞夕刊などでも紹介された外間喜明さんです。

 外間さんが最初に衝撃を受けたのは、宮良さんが壮行会で残した「一度は生徒を教えてみたかった。戦争は非情だ。どんなに勉強したくてもできない。戦争のない時代に生まれたかった」ということばでした。宮良さんは成績はトップで、広い心の持ち主だったことは、捕虜になって木に縛り付けられていた米兵に食糧と水を与えて日本兵に銃床でひどくなぐられたエピソードからもわかります。生きて教師になる日があったなら、全人格的な教育を実践したに違いない、と外間さんはおっしゃっています。

外間さんの本「うちなー讃歌」(かりゆし出版)についてこちらで一部内容が紹介されています。美しい自然と生き生きとした表情の人々の写真と詩の本です。宮良さんのことも書いてあります。

 宮良さんは62年前に亡くなったけれども、宮良さんは今必要とされている、9条を守ろうというさまざまなグループを繋ぐ役をするのは宮良さんだ、と外間さんは考えています。

 宮良さんはひめゆり隊員に看取られて亡くなりました。ガス壊疽で右手を切断されようというとき、「待ってくれ、チョークが持てなくなる」と言ったそうです。

 沖縄出身の外間さんの戦争体験のお話も伺いましたが、後ほど書かせていただきます。
タグ:沖縄 
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2007年08月26日

「オレの心は負けてない」

 「オレの心は負けてない」を見ました。16歳で騙されて従軍慰安婦にされた宗神道さんと「在日の慰安婦裁判を支える会」が訴訟を起こす決心をし、事実は認められたものの、「国際法は個人には適用されない」「20年という時効が過ぎている」などという理由で敗訴、最高裁で棄却されるまでを撮ったドキュメンタリーです。こういう人がいたと記録する映画でも作って欲しい、という本人の言葉に動かされた人たちがこの映画を作りました。監督は安海龍さんです。

 支える会の人たちも、宗さんは一部の隙もない鉄の鎧を着ているような人で、こういう人と一緒に裁判を闘えるのだろうか?と最初の頃思ったそうです。今までの人生で叩かれて叩かれて鍛えられてきた鉄のように思えます。疑いは支える会の人たちにも向けられることがあったそうです。「神も人も信じない、私が拝むのは私の心。私の心は正直だから」という宗さん。
宗さんのことばは力強く、「うつくしい国」などという人が発するうすっぺらな言葉と対照的です。辺見庸さんの言う「贋金の言葉に対抗する堅い言葉」はこういうものなのだと感じます。

 宗さんは中国にふたり子どもを残してきたそうです。慰安婦にされていた7年間に何度か妊娠し、ひとりで出産し、死産したときは生きている赤ん坊のようにいきんでも出てこないので手袋をして自分で取り出しました。なんとすさまじいことを強いられていたのか。時に前線に送られ、穴を掘って毛布を敷いたところで兵士の相手をさせられたそうです。(母や妻や婚約者が千人針なんか縫って無事を祈っていたのにそんなことをしていたのかと思うと男ってあさましい、と女子高生のころなら思ったでしょう。今も思わないでもないけれど、恐怖を紛らわせようとしたのだろうか、などとも思います)

 窓もない部屋で逃げようもありませんでした。なぐられて耳が遠くなり、補聴器を使っています。刀の傷も残っています。

 終戦になり、結婚しようという日本兵を信じて日本についてきたが、着いたとたんに男は豹変した。駅で置き去りにされ荷物も盗まれ、自殺を図った。そのとき救ってくれた人が紹介した在日の人と結婚した。どうしてこんなになったのかと聞かれても恥ずかしくて答えられなかった。性生活はなかった。あとで考えるとお金がもったいなかったが、大酒を飲んだ。夫はお金は必要なものだからと諭してくれた。とてもいい人だった夫の仏壇に手を合わせる画面から、宗さんの心からの感謝と敬愛が伝わってきました。

 支える会の人たちの前で話すときは涙を見せることもあるけれど時に笑わせ、歯に衣きせぬことばがぽんぽん出るのに、高校生を前にしたときには、自分が慰安婦にされた年頃ということがあって、万感が胸に迫って、涙ぐんで言葉がなかなか出ませんでした。

 この映画は、宗さんが講演を重ね、自分の言葉を信じてくれる人たちと出会い、だんだんと人間不信が回復していく記録でもあります。

 1審で敗訴したとき、裁判はとても疲れるし家で犬と戯れて気楽に暮らす方がいいかもしれない、ともらしますが、やはり日本政府に筋を通してもらいたい、という思いが困難な道を選ばせました。

 宗さんはことあるごとに「戦争はしちゃいけない」と言います。若い人たちに自分のような思いをしてほしくない。その魂のことばが直球のように胸にすとんと落ちて響きつづけています。

 上映後、宗さんと監督の挨拶がありました。映画の感想を聞かれた宗さんが「半分恥ずかしくて、半分かっこわるい…」と言うと会場からは「かっこいいよ」という声が。歌も出ました。歌はつらい現実に生きる人間にエネルギーを与えてくれるものなのだとつくづく思いました。

 
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2007年08月24日

「シッコ」・医療改革・農政

 前から見たいと思っていたマイケル・ムーア監督の「シッコ」がいよいよ明日から公開されます。公式サイト

「先進国で唯一、国が運営する”国民健康保険”が存在しないアメリカ。よって国民は民間の保険会社に加入するしかなく、6人にひとりが無保険で、毎年1,8万人が治療を受けられずに死んでいく」―公式サイトより―

以前テレビに、癌にかかっているとわかっているけれど、治療費が払えないので放置している、という人が出ていました。それなのに、1度だけ検査した費用の請求が約30万円来て頭をかかえていました。
 
保険に入っている人でも、一度大病をしたら破産するのだそうです。そしてブラックウォーターやハリバートンといった会社から高収入の仕事があると言う勧誘の電話があり、気が付いたらイラクにいた、ということになることがあるそうです。その人たちはイラクで犯罪を犯しても軍法会議の対象にならず、戦死しても戦死者にカウントされません。

戦争の民営化については下記をご参照ください。

イラクにいる我らが傭兵

 話を医療に戻しますが、小泉さんはアメリカの年次改革要望書の要求どおりに「医療改革」を行いました。安部+自民党もあいかわらず「カイカク」を進めなくては、と言っています。新聞などにもよく「カイカクが後退してはならない」などと書いている人がいますが、そういう人が考えているのはビジネスチャンスのことであって、国民のことではないでしょう。
「シッコ」は自公の(公明は路線変更?)カイカク路線がこのまま進められた場合行き着く社会といえるのではないでしょうか?まだこの映画、話を聞いただけで見ていないので、推測ですが。

アメリカに「右に倣え」の医療改革制度
実によくまとまった記事でおすすめです。こういうかたや白川勝彦さんがいらした頃の自民党なら支持できたのに。自見さんは今回国民新党から参議院に当選なさいました。


もうひとつ気になること。

農地法:農水省が原則転換「自作農」から「利用農」へ


 日本の田舎にプランテーションができてニートやフリーターが低賃金で使われ、あるいは季節労働者になるような、スタインベックの怒りの葡萄の世界の出現を危惧するのは考えすぎでしょうか。自民は民主党の政策を「ばらまき」と批判しますが、企業に都合のよいようにするためにはばらまくのですね。
農地改革に200億円超=大規模化へ奨励金、来年度予算要求−農水省
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2007年08月23日

イラクの今

イラクではカメラを持ったジャーナリストはアメリカ軍に逮捕されてしまうそうです。現状を伝えて欲しくないから。

はなゆーさんのところで知ったYou Tubeの映像です。

現在のイラク

イラクの悲劇


YouTubeにはこんなニュースもありました。

イラクで戦闘ロボット
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2007年08月22日

遅すぎないために

 つい数日前知ったのですが、教皇大使が次のような挨拶をされています。

教皇大使のメッセージ

 新しい「教育基本法」と改憲手続法が日本国内だけでなく世界の多くの国々に懸念を引き起こしていると述べ、日本の司教団が、政教分離の原則、憲法九条が日本だけでなく他国に対してももつ価値、そして平和のために働くことの重要性について、さまざまな明確な声明を出してきたことを支持しています。

 カトリック信者の中には、カトリック正義と平和協議会が政治的発言をすることに批判的で、カトリック全体を代表しているような名称を使わないでほしいという人もいるようですが、過去に戦争を止めようとしなかった反省に立った正義と平和協議会のような動きは支持されるべきだと思います。ニーメラー牧師の有名なことばがあります。

 「ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。ついでナチ党は社会主義者を攻撃した。私は前よりも不安だったが、社会主義者ではなかったから何もしなかった。ついで学校が、新聞が、ユダヤ人等々が攻撃された。私はずっと不安だったが、まだ何もしなかった。ナチ党はついに教会を攻撃した。私は牧師だったから行動した―しかし、それは遅すぎた」

遅すぎないために、今発言しなくては。


 ところで、杉浦ひとみさんたちが、元自衛隊の佐藤正久氏と小泉元総理大臣に質問状を、安倍総理には要望書を内容証明付きで送ったところ、小泉氏は受け取りを拒否しました。

杉浦ひとみの瞳

 「自衛隊の行くところが非戦闘地域」などといい加減なことを言ってイラク派遣を決め、大量破壊兵器がなかったことにはひとこともコメントしない小泉氏は無責任としかいいようがありません。説明責任を果たすどころが質問を受け取るのを拒否するとは、野党には徹底的に糾弾していただきたいです。
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2007年08月17日

勝手に暴走する自衛隊になってほしくないから

awabi.jpg

 焼きうにが盛り付けてあったアワビの貝殻です。誰に見せるでもないのに裏側がとてもきれいですね。表はお世辞にも美しいとはいえないのですが… 人やものごとにも、一見見えない隠れたよさがあるのかもしれません。


 ところで、全く関係ない話になりますが、元自衛官で参院選で当選した佐藤正久氏の憲法違反発言について(とむ丸さんのところが詳しいです)、もしかしたら私達国民は望まない方向に勝手に連れて行かれてしまったかもしれなかったのですから、もっとマスコミも騒ぐべきだと書いてきました。
昨日弁護士さんたちと賛同者による公開質問状が出され、やっと毎日新聞や東京新聞には載ったようです。

詳しくは

杉浦ひとみの瞳

今後も賛同者を募集しているようですので、賛同する!というかたは、杉浦さんのブログのコメント欄から意思表示できます。

情報流通促進計画

「情報流通促進計画」には他にも気になる記事「検察官は裁判官ではない!〜『無罪につながる自白調書出さない』方針は司法の闇を深めるだけだ」があります。大多数の人がやりたくないといっている、裁判員制度についてです。検察に誘導される裁判員ってなんのためにいるのでしょう?
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2007年08月15日

憲法9条は9条で終わりません

 憲法9条を変えるか変えないかは、単に自衛隊を明記するかしないかの問題ではありません。改憲派の中には、自衛隊を明文化して認めて、拡大解釈ができないようきっちり規定しようというかたも含まれているようです。それは考えてみる価値があると思いますが、ただ、自民党憲法案は現憲法が国家権力に縛りをかけて国民を守る立憲主義であるのを180度逆転して、国民に縛りをかけようとしているものであることを見通す必要があります。自衛隊を明記するべきというかたの中にも自衛隊の任務は日本と日本国民を守ることだと考えるかたと、アメリカと行動を共にできるようにしたいかたといらっしゃるようです。

 アメリカと一緒に戦争をする国になるということは、単に自衛隊に入りたい人が入ってアメリカが戦争を始めた国に行く、というだけではありません。ブッシュ大統領は『テロとの戦い』を「これは戦争だ!」と言ったそうですが、一種の戦時体制になると、国民の権利は制限されます。(戦争は本来国際法で禁止されています。けれども『自衛』の解釈をどんどん広げて『自衛』を口実に戦争が起こされています)
アメリカでは愛国法により、メールや図書館の記録が令状なしで調べられるなど、一般市民のプライバシーが侵害されています。

 日本でも、たとえば裁判の判決のスピード化、重罰化は戦時法廷化ではないかと警告する声があります。裁判員制も、ぎりぎりの人数でやっている中小企業の人でも、指名されたらめったなことでは断れません(死刑にできるか?警察・検察を信頼しているか?と事前に聞かれて「いいえ」と答えるとはずされるかもしれないそうですが)。裁判員に仕事を休ませるのでできるだけ早く終わらせる、というのですが、拙速に判決を急ぐより、綿密に公正な裁判を行うべきだと思いませんか。裁判員制度も国家が国民を動員する体制づくりという批判があります。

 私達は賢くなって、議論のすりかえに乗らず、先輩達が払った大きな犠牲を無駄にしないよう、平和への願いを実現するよう努力しなくてはなりませんね。
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2007年08月14日

平和を目指して

 8月9日長崎平和大会閉会式での池田香代子さんのスピーチを掲載してくださっているブログがありました。

こちら

「核のない、戦争のない世界への思いを新たにし、憲法の平和が真に実現する日まで、これからもさまざまな立場をのりこえ手をつなぎ、声を上げていきましょう。」という結びのことばは、その会に参加していなかった私達にも向けられているのだと感じます。

 イラク特措法に反対の立場を明言した小沢さんに対し、小池百合子氏がアメリカでパフォーマンスをしてみせたり(小沢さんの時計が止まっている、という発言に対し、日がかわるごとにめくって破り捨てている日めくりが何を言っている、と巷では揶揄されていますね)、シーファー駐日大使が内省干渉的なことを言ったり、前原さんのテレビ出演を働きかけている勢力があったりしています。経済的に行き詰まっているアメリカは日本から富を吸い上げ、日本の若者を使いたいわけです。

 正当防衛を演じて海外で人を殺傷したりされたりする実績を作ろうと企んでいたという、ひげの隊長こと佐藤氏の発言は見過ごすことができません。マスコミもきちんと機能しているなら、もっと騒いでしかるべきではないでしょうか。憲法違反を承知の上で犯そうとする人が、憲法を遵守する義務のある国会議員になるなんて、おかしいです。辞任するべきです。

 ウェブ魚拓
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2007年08月11日

平和憲法

ちょっと遅ればせのご紹介ですが、6日の広島原爆忌にドイツのSPIEGEL ONLINEのマルチメディアコーナーに式典の様子が映されていました。

SPIEGEL ONLINE

青っぽい画面に髑髏がたくさん重なっている写真のところをクリックするとご覧になれます。

非核三原則を堅持するという安倍さんの言葉と、平和憲法を誇り、アメリカの間違った世界戦略に反対するという広島市長の言葉が紹介され、日本国憲法が核兵器を作ったり保持することを禁止していると説明しています。安倍さんのことばは(本心なら歓迎ですが)ペラペラうすべったくて吹けば飛ぶような感じがしますけれど、平和憲法と広島市長の言葉はとても誇らしく思いました。

天木さんの昨日のブログをぜひお読みください。

「嘉手納基地の実態がここまで明らかにされた。さあ、どうする。」

アメリカに守ってもらっているのだから自衛隊が協力すべきとか、お金を出すべき、という人がいかにおめでたいか、わかります。あるいは買収されたか工作員なのか?

国民が頼みもしないのに、国会を休んでよけいなことを言いに訪米した小池百合子氏。日本のライスと呼ばれているからマダム寿司と呼んで、と言ったそうです。とほほ…

スポニチ

秘書給与流用疑惑、事務所費問題貰ってはいけないところ(受注企業)から貰った政治献金など、どうなっているのでしょう?秘書給与流用の辻元さんは罪を償って出直して活躍なさっていますが。

とむ丸さんの記事です。
小池百合子 疑惑、エコ・ライフ、台湾コネクション……エトセトラ

何かあったら、とんでもないことをしてくれるのではないかとひやひやしている、という声をよく耳にします。早く替わってほしいものです。
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2007年08月09日

長崎原爆忌に思うこと

 今日は長崎に原爆が投下された日です。ご存知のとおり、と書きたいところですが、若い人たちには知らない人がいるようです。

 被曝作家と呼ばれた大田洋子さんは、日本人が広島・長崎の原爆を遠い地で起きた天災かなにかのように感じている、アジアのどこかの国にまた核兵器が使われるかもしれないというときに危機感を感じていない、と批判していたようです。本当に、それを人ごとと捉えて無関心でいるかぎり、平和をつくりだすことはできないのだとつくづく感じます。

 同じように、私達は沖縄の基地を遠いことと思っていないでしょうか。沖縄に基地が集中しているのは、単に環境破壊や騒音とか米兵の犯罪とかの問題だけではなく、日本全体が世界の中でどういうポジションをとるのか、に関わっているのだと、「沖縄密約」(西山太吉著 岩波新書)を読んでわかりました。沖縄密約が存在するという西山さんのスクープは外務省の女性事務官との関係にすりかえられてしまいました。いまだに情報を手に入れた方法がどうこう、と視点をそらそうとする人もいますが、改憲だの解釈憲法だのときなくさい今こそ、日本国民は本質的な問題に目を向けなくてはならないと思います。

 当時の佐藤総理大臣は自分の花道として核抜き沖縄返還を実現しようとし、そのために思いやり予算の原型をつくってしまったり、日米安保を日本事体の安全のためのものではなくし、在日米軍の東アジアにおける行動によるリスクまで背負い込むことになってしまったのです。(今は全世界に広がりつつあります)
タダで返還してもらえたというのもうそで、実際には巨額の血税がアメリカに渡されたことが、外務省に勤務していた吉野さんの証言やアメリカ側の証言でも裏付けられているにもかかわらず、いまだに外務省は隠蔽し続けています。

 沖縄における「負担軽減」も本当に負担軽減なのか?と西山さんは問います。佐藤・ニクソン共同声明では基地の整理縮小を謳っているものの、これはたてまえにすぎず、実際には沖縄の米軍基地の縮小ではなく、その機能を最大限、維持し、拡充するための施政権返還であったということです。国民の反発をそらして基地を自由に使う権利は維持しようということだったのです。沖縄返還以来、沖縄の本土並みというより、日本全土の沖縄化がはじまったといえそうです。本来改訂しなくてはいけない安保条約は、それが困難なために「新ガイドライン」という形で変質を続け、日本国民や自衛隊が巻き込まれていく「周辺事態法」や有事法制が作られるに至っています。

 普天間基地返還はグアム移設とセットになっており、日本政府はその費用を負担することにしてしまいました。西山さんは辺野古のV字型滑走路ば米軍が妥協の結果にみせかけて実ははじめから狙っていたのではないかと推量しています。「負担の軽減」は「新たなる負担の追加」であり、 「米軍再編」は「日米軍事再編」と呼ぶべきであり、「抑止力の維持」とは実は「米国の世界戦略への参画」であり、「沖縄の嘉手納以南の基地の一部返還ないし移転にしても、沖縄返還以来、はじめての巨大かつ半永久的な新基地の建設と引き換えに実現するものであり、しかもその費用たるや、それだけで1兆数千億円に達する」という指摘に私達は注目すべきです。うかうかしている場合ではありませんね。NOといえる小沢さんに期待したいですね。

中日新聞書評「沖縄密約」
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2007年08月08日

真実はどちら?

 ドイツの新聞junge Weltのサイトで見つけた記事です。


ペンタゴン製アルカイダビデオ

アメリカのコンピューターのエクスパート、Neal Krawetz氏は金曜までラスベガスで開催されていたブラックハット会議にて、いわゆるアルカイダのビデオがおおむねデジタルで処理されていたことの証明をしてみせた。処理をしたのは、ペンタゴンの近くにあってそれらのビデオの発表に責任を持つインテルセンターという企業である。Krawetz氏の新しい技術を使えば、いつどんなカメラでデジタル画像が撮影され、いつどんなプログラムでが改変されたのかすら追跡できる。Krawetzは数箇所処理されていることを指摘するとともに、アルカイダのメディア部門であるAs-Sahabのロゴとインテルセンターのロゴがほとんど同じ時刻ににビデオに加えられていることも証明できた。

インテルセンターはテロリストが背景にいるネット上のビデオ監視を専門分野にしている情報サービス会社である。この会社はペンタゴンと密着した活動をしており、人員は元軍の機密活動をしていた人々から構成される。ゆえに、ペンタゴンの「民間」フロント組織ともみなされる。過去にインテルセンターは常にアルカイダのメディア部門と西側のメディアの仲介をしていた。最新の「ビンラディンのビデオ」もインテルセンターが責任を負っている。しかしそのビデオは2001年に撮影されたものに新たに文をつけたものだった。この5年間でインテルセンターはすでに2度これらのビデオを切り貼りしてビンラディンからの新しい便りだとして提出している、と、インテルセンターの活動を追っている合衆国の反戦グループ「プリズンプラネット」は2006年10月に主張している。

アルカイダのAs-Sahab のロゴがインテルセンターのロゴと同時にアル・ザワヒリのビデオに添付されたという事実は、インテルセンターがビデオを創作したのではないにしても、加工はしていることを証明している。それによって、ペンタゴン自身がアルカイダの脅威の背後にあるのではないかという古い疑惑が強まる。アルカイダの脅威はいつもブッシュ政権に最も有効な時に現れている。(8月4日 Rainer Rupp 記者)



 ところが、検索して出てきた日本語の記事ではアルカイダがニセ画像をつくったとなっています。

CNET Japan

こちらを翻訳したもののようです。

さて、どちらが正しいのでしょうか?

Wired Blognetworkの3rd Updateによると、Krawetzはこのブログの筆者が会議直後に聞いたときはアルカイダとインテルセンターのロゴが同時につけられたと言い、記事が間違っていないか目を通して欲しいといって見せたときもすべて正確だと了承したにもかかわらず、今はインテルセンターの方が時間的に後からつけられていると言い、混乱して間違えたと謝ったそうです。
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2007年08月04日

山本譲司著「累犯障害者」

 山本譲司著「累犯障害者 獄の中の不条理」新潮社 を読みました。

 著者は民主党議員でしたが、2001年、秘書給与詐取の罪により、実刑判決を受け、栃木県黒羽刑務所に入所します。待っていたのは、「塀の中の掃き溜め」と呼ばれていた「寮内工場」での懲役作業でした。そこには精神障害者、知的障害者、認知症老人、視覚障害者、聴覚障害者、肢体不自由者がいました。役目は刑務官の仕事をサポートする指導補助でしたが、失禁する人が多くて下の世話に走り回ったそうです。そこでは、議員時代に自分なりに一生懸命取り組んでいた福祉政策が皮相なものに思えたとのことです。

 (私はラジオで山本譲司さんのお話を聞いて、知的障害者も刑務所にいることを初めて知りました。心神耗弱というのとは違う扱いなのですね。)

 この本には、自分が刑務所にいるのがわかっていない人も登場します。「そんないうことを聞かないでいると刑務所に入れられるぞ」「刑務所は勘弁してください。この施設に置いてください」(ちょっとことばは違いましたがこんなふうな会話)などと言っている人たち。刑務所が一番落ち着く、という人。人の言うことをおうむがえしにするので、やっていないことでもやったと言ってしまう人たち。出所しても受け皿がないため、また詐欺(無銭飲食)をして刑務所に戻る人たち。廃品回収をしていて、置いてあるものと捨ててあるものの区別がわからず持って行って窃盗で捕まる人。

 著者は出所後、障害者福祉施設に支援スタッフとして通うかたわら、「触法障害者」の周辺を訪ね歩いています。服役中に会った人たちのその後を追及したところ、自殺した人、変死した人、刑務所に戻った人、ヤクザ組織にはいった人、路上生活者となった人、精神病院に入院している人などがいました。ヤクザ組織に入った人は、務所上がりもたくさんいるし、アニキも優しくしてくれるし、毎日がとても楽しいと語ったそうです。

 刑を終えた人たちを社会復帰させる更生保護施設は五体満足ですぐ就職できるような人しか受け入れず、障害者の施設は、日常生活に介助が必要な人には給付金がでるけれど、実際はもっとケアが必要な刃物やマッチを手にするような軽度で罪を犯す恐れがある人たちは受け入れるメリットがないので受け入れない。
知的障害者が犯罪を犯しやすい人たちだなどと誤解を招くことは避けないといけないけれど、マスコミはタブーにしてしまって問題を伝えていない。

 山本さんのお話とこの本を読むまで、以前読んだ「もの乞う仏陀」の世界は日本とは遠い第三世界の話と思っていましたが、そこまで行かないまでも、日本にも障害者を喰いものにする人たちがいたり、ろうあ者だけの暴力団があったり(もちろんごくごく一部の人)、日の当たらない一般の目には見えない陰の部分が存在するのですね。

 ろうあ者は耳が聞こえないけれど読み書きは私達と同じと思い込んでいましたが、実際にはろう学校では口話、読唇術の訓練中心で学力を伸ばすところまでなかなか行かないのだそうです。読唇術には限界があるので、ろうあ者にはコミュニケーションに悩み疎外感を感じている人が多いようですし、結婚も大部分がろうあ者どうしなのだそうです。手話も健常者との手話とろうあ者どうしの手話は違うのだそうです。ろうあ者と筆談すると助詞ぬきで書くそうで、ことばも独特なようで、手話もそれを反映しているので、健常者が習う手話では必ずしも通じないとか。

 ろうあ者が容疑者になった場合、手話通訳がどこまで通じているのかも疑問、中には筆談もできず手話もできないので取調べが不可能な人もいるそうです。

 もし日本のセイフティーネットがもっとしっかりしていて福祉がアクセスしていたら、起きなかった犯罪もあるのではないか、と山本さんは考えています。
被害者になる障害者のほうが加害者になる人よりずっと多いのだからそちらを先に考えるべきではないか?という意見もあるけれど、触法障害者について訴え続けるのは、彼らに視点をあてた方がわが国の福祉の実態に近づくことができ、日本社会の陰の部分も見えてくるからだ、と山本さんは書いています。

 どのエピソードもせつないですが、買春していた知的障害者の女性のことばがなんともいえません。「あたしみたいなバカでも人間なのよ」と言うので、更正させる運動をしている人が「人間なんだから買春なんかやっちゃいけない」と言うと「そうよ人間よ。でもね、あたしたちみたいな障害者はね、好きな人ができて本気でつきあってもすぐにバカがばれて捨てられちゃうの。どうせ先生だって山本さんだって、あたしのこと、女として見てくれていないでしょ。でもあたしを抱いてくれた男の人はみんなやさしかった」


 新潮社らしくない本、と思ったのは偏見かしら?
posted by ヘリオトロープ at 21:43| Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月03日

「弟を殺した彼と、僕」

 読もうと思いながら、なかなか手に取れなかった本です。片手間で読んではいけないような気がして。それを言うなら、著者が渾身の力を込めて書いた本はみなそのはずですが、なんといってもこの本は、弟を保険金殺人で失うという体験を書いたものですから、特に軽々しく読み流せない気がしたのです。

 死刑制度を考えるイベントでお話なさった著者の原田正治さんはとても謙虚でおだやかな雰囲気のかたでした。でも、この本の最初の方には、私ほど人を憎んだことがある人がいるだろうか?とあります。裁判所でも加害者を殴ってやりたかったけれど、できないので睨み付けていた、と。

 原田さんの弟、昭男さんは最初会社のトラックを運転中に川に転落して事故死したと思われていたのですが、その後保険金目当てに雇い主らに殺害されたと判明しました。犯行がばれるまで、なんと加害者は親切気に原田さんとお母さんを現場に連れて行ったりし、会社のトラックをだめにしてしまったという引け目を感じていた原田さんに借金を申し出たりしていました。

 殺人事件だとわかってからは、マスコミの攻勢に外出もろくにできなくなったり、保険会社から保険金を返せと言われて、すでに葬儀費用などにして使っていたため、借金して返すはめになったり、公判に行くために会社を休んで嫌味を言われたり… ストレスでキャバレー通いをしてしまい、妻に「長谷川(加害者)と同じ」と言われたこともあるそうです。その頃の心境を、崖の下に弟が死んで横たわり、家族もそばにいる。世間の人たちは崖の上から見おろしていて加害者を同じところに突き落としてやる、というけれど、誰も被害者を引っ張り上げようと手をさしのべてくれない、と表現しています。

 長谷川君(原田さんは憎いから呼びつけにすることはない、と君付けで呼びます)からは、何通も手紙が来ていました。最初は封を切らずに捨てていましたが、ある日なにげなく開けてみると謝罪の言葉があったそうです。長谷川君はクリスチャンになっていました。原田さんはつらい状況の中でなぜ弟でなければいけなかったのか?という思いに駆られていたため、それを聞くべく面会に行きます。ところが、実際に会って、「これでいつでも喜んで死ねます」と喜ばれると、思わず「そんなこと言うなよぉ」ということばが口をついて出て、聞こうと思ったことを聞けませんでした。

 裁判所で「極刑を望む」と言った原田さんですが、次第に生きて謝罪のことばを言い続けてもらいたい、赦せはしないが会うことで手紙ではわからないことを感じ取ることができる、どうして弟だったのか?という問いを会って発したい、死刑はそれを断ち切ってしまうから、死刑にしないでほしい、と思うようになります。また、死刑が確定すると面会も手紙のやりとりも肉親としかできなくなってしまう制度も釈然としないものがあります。法律で決まっているというより、所長の裁量だとか。

 誘われて教会にいたとき、ふと、自分に赦す権利があるのか?と思ったそうです。生きる死ぬるは人間が判断することではないのではないか、と。 

「『赦せ』と言う人も、『憎んで死刑賛成しろ』と言う人も嫌いです。なぜなら、言うことは反対のようでいて、僕の心を無視し縛りつけようとする点は同じだからです」

 犯罪の被害者家族になってしまった苦しみと心の揺れ、心境の変化の過程が率直にありのままに語られている、貴重な本です。原田さんも書かれているとおり、被害者がみな同じ気持ちになるわけではないでしょう。原田さんは、「被害者家族に同情するので、死刑に賛成する」と言ってもらうよりも、被害者遺族の肉声に耳を傾け受け止める時間をとってほしい、と書いています。

原田 正治さん 「弟を殺した彼と、僕」
posted by ヘリオトロープ at 01:04| Comment(3) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月01日

こういうことだったのね

 丸川では勝てない、と党内でも言われ、街頭では罵倒されて泣いたとか、握手をしようとしたら追い払われた、などと伝えられて落選するだろうと言われていたのに、急に浮上して当選した彼女。こういうことだったのですね。

とむ丸の夢「丸川珠代の宗教票と民主主義」

とむ丸さんの昨日のポスターの話も、そんな裏話があるとは知りませんでした。実は時々通る道の塀に、あきらかに民主党のポスターを引き剥がした上に自民党のポスターが貼ってあったので、あれっと思ってカメラを持って翌日行ったらもうはがしてありました。左側の残骸が残っている上に民主のポスターがはがしてなかったら重なる位置に貼ってありました。ポスター貼りにもバトルがあるようですね。選挙のポスターはがすのは選挙妨害かなにかに当たるのですよね。

選挙ポスター


 それから微妙なのが演説会のポスターです。以前違反かどうか質問主意書が出て回答が出ているのですが、何度読んでも良く分かりません。告示後に張り出され、数日で引っ込められました。東京オリンピック誘致の演説会という名目で日にちは選挙後の7月31日(このかたは落選したので参議院議員と名乗れるのか…)ですが、会場は自民党本部。7月18日撮影です。

演説会ポスター


posted by ヘリオトロープ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハート型のトマト

 おもしろい形のトマトがあったので写真に撮りました。トマトがふたつくっついたようなハート型です。カメラにお任せモードでストロボを使ったらつやつやに写りました。


 辺見庸さんは、ことばが貶められてしまった、自分の内心の声、他者の内心の声を聞き、贋金(たとえば「美しい国」)に対抗する硬いことばを発していこう、というようなことをおっしゃっていますが、ヤメ記者弁護士さんが「リビング・スピーチ」と言うことばを紹介なさっています。

情報流通促進計画
引用されている天木さんの演説もぜひお読みください。
私は今回自民が負けたのはその体質、悪政のせいであり、公約にどんなきれいごとが書いてあってもやっていることと違うのが見破られたからだと思いましたが、もしかしたら単に公約など読まれていないのかもしれないですね。国民がもう自民党に騙されない、というところまでは喜べるのですが、天木さんのような真実のことばを語ろうという人の声が届かないことを考えると、喜んでばかりいられません。名前は知られているけれど政策も何もない人が当選してるのに。民主党で立候補して当選した某ゴルファーの父は「自民党でもいいんだけど」などと最初もらしている映像が流れていました。

 辺見庸さんは、わたしたちはどうしたらよいのか?という問いの答えとして「難問を繰り返し考え、自分の頭で考え、自分のことばで語り、ささやかな活動を真面目になる。光り輝くのでなく、微光、燐光のような灯でよい」とおっしゃいましたが、社会をよくしようと国会に行こうという人は派手さもなくてはなかなか当選が難しいですね。
posted by ヘリオトロープ at 12:43| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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